慢性疼痛と精神的要因について
慢性疼痛の有病率は、世界で約30%、日本では成人の約20%に上ると報告されています。
慢性疼痛とは、複合的な要因で痛みが3ヶ月以上続く病態(再発を繰り返す痛みも含む)で、特に興味深いのは心理社会的な要因が加わることで、さらに痛みが長引いたり回復を困難にしていることです。
慢性的な痛みに苦しんでいる人は、そうでない人に比べて精神衛生上の問題の割合が4倍も大きいという研究結果が出ています。
慢性疼痛患者にみられる痛み以外の主な症状・症候
認知・感情的要因
抑うつ、不安、欲求不安、怒り、破局的思考、恐怖
身体的要因
睡眠障害、ADL低下(不動化や廃用)
社会的要因
社会活動の低下(休職・休学・失職)、家族関係の変化、経済的ストレス
スピリチュアルな要因
自己価値観の低下、自己効力感の低下
その他の要因
訴訟、医療機関への過度な期待、治療(薬物)への依存
※慢性疼痛ガイドラインより
今回は慢性疼痛の中でも、「疼痛性障害」と呼ばれる、心と痛みの関係について考えていきたいと思います。
痛みのメカニズムとは
痛みは、何かしらの原因で「痛覚」が刺激されることでおこります。
しかし、痛みを感じる場所に何の異常も見られず、病院で検査を受けても原因がわからないまま経過し、悪化してしまう人もいます。
これは心理的な要因が体の痛みの原因である可能性があります。
心理的な要因はそのときの痛みの感じ方のレベルをかなり左右します。そして一般に気持ちが沈んでいるときほど、痛みはより感じやすくなると考えられています。
中でも疼痛性障害はストレスによるものであることが分かっています。
(ここで言うストレスは、自覚していないものも含む)
ストレス状態が続くと痛みは悪化し、痛みが悪化するとストレスが大きくなる。
まさに負のループ
痛みが続くと、上記にあるような症状が徐々に現れ始めます。
まずはご自身、ご家族、ご友人など身近な方で慢性疼痛でお困りの方がいらっしゃいましたら、当てはまる症状がないか確認してみることをお勧めします。
治療方法
一般的な慢性疼痛の患者様ですと、身体的な原因に対するアプローチ(理学療法や生活習慣の見直しなど)と薬物療法(鎮痛剤)で治療をすることが多いのですが、疼痛性障害の患者様の脳では、セロトニンとノルアドレナリンの異常が認められていることがわかっています。
そのため、薬物療法では抗うつ剤+鎮痛薬を使用します。さらに、少しずつでも運動やストレッチなど日常生活に取り入れてリフレッシュする時間(ストレス発散する時間)を作ることも有効な手段です。
身体的な痛みを伴う場合には鎮痛剤は効果的ですが、疼痛性障害は原因である心の問題を取り除いていくことが疼痛緩和につながるといわれているためです。
ラカンクリニック東京 麻布台からの提案
当クリニックでは、本来備わっているご自身の再生能力を最大限に発揮し、痛みを緩和することを目的に最善の治療をご提案します。
水素リッチPRP療法・サイトカイン療法(培養した幹細胞上清液を用いた治療)・自己脂肪由来幹細胞治療などの再生医療による痛みへの直接的な働きかけと鍼灸による神経・筋肉・関節・自律神経への働きかけなど、身体と精神面の2方向からのアプローチで疼痛性障害の緩和を目指します。
お気軽にご相談ください。
監修医師
Director · 院長
清水 啓 医師Dr. Kei Shimizu
整形外科・スポーツ障害・再生医療
「未来の自分に、最先端の医療体験を。」
慢性痛や加齢による不調でお悩みの方へ、再生医療の可能性を丁寧にご提案いたします。
日本整形外科学会認定の整形外科専門医として35年以上にわたり第一線で活躍。近年は自己脂肪由来幹細胞療法やPRP療法など、再生医療の先端技術を積極的に導入し、個別性の高いオーダーメイド医療を実践しています。

