難治性といわれるラムゼイハント症候群
顔面神経麻痺とは
耳の後ろや耳の下に痛みを感じるなと思っていたら、ある日突然に発症。
顔面神経麻痺は顔の片側の筋肉が動かせなくなる、目を閉じることができなくなる、口角が上がらない。さらに、麻痺側に痺れや違和感、耳周りに痛みを感じたり、耳鳴りや聴力低下など聴力に影響が及ぶ場合もあります。
これらの症状が続くと精神的にも疲弊してきてしまいます。
当クリニックにも顔面神経麻痺や後遺症でお悩みの方から多くのお問合せをいただいておりますので、今回は顔面神経麻痺の中でも難治性で後遺症が残りやすいといわれている、
ラムゼイハント症候群(Ramsay Hunt syndrome)についてお伝えしていきます。
ラムゼイハント症候群とは
帯状疱疹ウイルス(ヘルペスウイルス:以下VZVと表記)が顔面神経に感染することが原因で、顔面神経麻痺や耳の痛み・発疹・その他の症状を引き起こします。
小さい頃に水疱瘡にかかると、ほとんどの人は体内にVZVを持ち続けるため、免疫力の低下やストレス状態が続くと、ウイルスが再び悪さをする可能性が高まります。
※水疱瘡にかかったことがない場合、VZVは体内に存在しないため、帯状疱疹やラムゼイハント症候群を発症するリスクはありません。
VZVの再活性化で顔面神経の炎症が起こる
顔面神経の炎症が神経の伝導を妨げ、顔面神経を通る信号が正常に伝わらなくなるため、顔面の筋肉が動かなくなったり、部分的に麻痺してしまうのです。
顔面神経は耳の近く、特に内耳の近くを通っており、VZVがこの部分で再活性化すると、耳の中や周囲に発疹が現れ、同時に顔面神経に障害を与えるため、顔面麻痺の症状が現れます。
炎症が進行すると、聴力低下や耳鳴り、めまいといった症状も引き起こすことがあります。
治療について
点滴治療
ビタミンB群、ビタミンC、高濃度グルタチオンなどを組み合わせ、
神経の修復促進・炎症の軽減・免疫バランスの改善を目的とした点滴を行います。
症状の回復期に合わせて幹細胞培養上清液点滴を併用することも可能です。
鍼灸治療
顔面神経の走行に沿って鍼を行い、血流と神経伝達の改善を促します。
顔のこわばりや表情筋の動きの改善を目指し、再発予防にも効果的です。
西洋医学的治療と併用することで、より早い回復をサポートします。
治療開始が遅くなると、後遺症が残る可能性が高くなります。発症からどれだけ早く受診・治療をするかが、完治するか後遺症が残るかの分かれ道になるのです。
顔面神経麻痺の回復のためにご自身でできること
残念ながら、薬物療法だけでは回復せず後遺症の残る方もいらっしゃいます。
急性期からご自宅でできるケアを行ってくださいね!
麻痺側の保温(外出時のマスク装着、入浴中の温めは特に耳の後ろを中心に)
鏡を見ながら筋肉の運動
目が閉じられない場合は目のケア(人口涙液やアイパッチの使用)
耳鳴りやめまいの悪化を防ぐための生活
ストレス管理と休養
免疫力を高めるための栄養素の摂取(過去のコラムを参照ください)
麻痺になる前に予防できることは、免疫力を低下させないこと。
ストレスをためないこと。
ラカンクリニック東京 麻布台では、急性期から幹細胞培養上清液の局所注射と鍼灸の相乗効果を狙った治療を行っています。
病院での治療と併用もできますが、幹細胞培養上清液の使用については医師の判断になりますので、主治医にご相談ください。予約はこちらから可能です
監修医師
Director · 院長
清水 啓 医師Dr. Kei Shimizu
整形外科・スポーツ障害・再生医療
「未来の自分に、最先端の医療体験を。」
慢性痛や加齢による不調でお悩みの方へ、再生医療の可能性を丁寧にご提案いたします。
日本整形外科学会認定の整形外科専門医として35年以上にわたり第一線で活躍。近年は自己脂肪由来幹細胞療法やPRP療法など、再生医療の先端技術を積極的に導入し、個別性の高いオーダーメイド医療を実践しています。

